開発QA委員会について
開発QA委員会は、従来日本PDA製薬学会のQAQC委員会の分科会として活動してきたが、開発過程に特化した品質事項における活動の場をより広げるため、2008年の3月に委員会として独立し、再スタートを切った。約21名の委員が課題ごとに活発な研究を継続している。
開発QA委員会の活動
開発段階における品質保証について、製品のライフサイクルマネジメントの観点から議論している。治験薬の品質保証にとどまらず、市販製造へとトラブルなくスムーズに移行するための、CMC研究段階における品質マネジメントシステムについても検討を続けている。 また、関連する規制動向についてもタイムリーに検討課題として取り上げ、情報発信できるよう努めている。
活動実績
年会での委員会セッション、あるいは委員会単独での研究成果報告会において研究成果の発信を毎年行っている。最近の発表内容およびこれからの予定は以下の通り。また、年会の発表に内容は“PHARM TECH JAPAN”の臨時増刊号に掲載されている。
2010年
Work Shop 「製剤設計から製造への品質の造りこみ」
- 治験薬GMPのアウトプットのプロセスバリデーションへの利用
研究成果・報告会 「期待される医薬品開発のCMC」
- これからの開発QAのあり方
- 治験薬GMPの適切な運用のために
- 開発段階に応じたGMPとは
- 研究者のためのICH Q10教育
- 新たな不純物のコントロールストラテジー -遺伝毒性不純物の管理-
- 開発QAの関わる規制動向
2011年
第18年会 「開発過程におけるICH Q10の新たな展開」
- CMC研究に応じたCAPAとは
- 杯初段階におけるCMCの変更マネジメント
2012年
第19回年会 「グローバル化に対応する開発過程の品質システムの構築」
- 治験の信頼性向上に向けた治験薬の品質保証
- 開発過程の原材料管理とサプライヤー マネジメント
- 治験薬の処方・製法等変更時の有効期間設定
2013年
第20回年会 「開発段階における医薬品品質システムの展開」
- 開発段階におけるマネジメントレビュー推進への取り組み
- 開発を通じての管理戦略の考え方
- 開発段階における品質リスクマネジメント -変更マネジメントにおける活用事例-
2014年
研究成果・報告会 「開発段階における品質システム -マネジメントレビュー、品質リスクマネジメント、管理戦略の実践-
- 医薬品品質システムにおける治験薬GMP
- 開発段階の品質マネジメントレビュー
- CMC開発における品質の管理戦略
- 品質リスクマネジメントの適用
2015年
第22回年会 「製品ライフサイクルアプローチ 市販製造を見据えたCMC開発」
- 早期承認に向けた先駆け審査制度等におけるCMCやGMPの課題と提言
- 製剤開発事例から学ぶ知識管理のあり方
2016年
研究成果・報告会 9月に開催予定
委員会構成
所掌理事 : 秋元雅裕(東レ株式会社、日本PDA理事/米国PDA本部)
委員長 : 太田裕朗(参天製薬株式会社、日本PDA代議員)
副委員長 : 小山靖人(塩野義製薬株式会社、日本PDA代議員)、佐々木淳子(大日本住友製薬株式会社、日本PDA理事)
事務局 : 芝山徹(東和薬品株式会社)
委員数 : 21名
委員会開催
2ヵ月に1回、東京と大阪で交互に開催。それに加えて、研究課題ごとのグループミーティングを1~2ヵ月毎に開催
委員会内規
- 委員は、委員会において意見提示や情報発信、研鑚に積極的に取り組み、科学技術的研究活動に寄与する
- 原則として定例会議への参加が義務付けられるが、各自本来の所属組織の業務を優先する
- 委員会における議論、情報、資料等の取扱いに十分留意し、その内容を営利目的で利用してはならない
- 非営利であっても公知となる利用(社外)においては、委員長の承認を受ける
- 社内であっても、委員会以外での利用禁止と指定された情報、資料等はその利用を禁じる
- 各委員は、講演や出版などの機会が与えられた場合、その所属する組織名を何らかの形で付記することが許容される。その場合、個々の所属組織の営利的な発言は認めない
- 上記のいずれかに違背のあるとき、退会を勧告する
- 欠席せざるを得ないときは事前に、委員長と事務局に連絡する。連絡なく2回連続で欠席の場合は、退会を勧告する