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無菌製品GMP委員会

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2025年3月
委員長 国立大学法人大阪大学 池松 靖人
副委員長 協和キリン株式会社 森 充生
副委員長 シオノギファーマ株式会社 三澤 公貴

委員会紹介

当委員会は、最大の参加人数を有しており2004年の創設以来から委員会活動における様々な活動を通じて、無菌医薬品を中心にヘルスケア製品の開発・製造・品質管理に関わる技術とレギュラトリーサイエンスの情報提供と教育活動を主としています。また国内外の規制ハーモナイゼーションやガイドライン等作成への研究協力活動も積極的に関わっています。
当委員会の研究調査活動は、6つの研究グループと分科会(内2つの研究グループ)から構成されており、無菌製品の製造・品質管理に関わる様々な課題について活発に研究を取組んでいます。

 

研究グループの構成 (Research Groups)

  • RG-1 包装完全性試験  ※新規メンバー募集中!

無菌医薬品では、微生物を主な対象としたバリア機能の適格性をそのライフサイクルにわたって証明する必要があり、包装完全性の管理は極めて重要な管理要素の一つである。さらに近年において、USP<1207>や日本薬局方第18改正の「参考情報」における,気体(ガス)に対するバリア機能についての記載の追加や、PIC/S GMP Annex1における、包装完全性に関する記載の拡充など、注射剤の容器完全性の管理に関する社会的要件がますます高まりを見せている。ただしこのバリア性保証のための試験は全ての品目で同一の試験が適用できるわけでなく、数多くの試験法の中から、実行性、信頼性それぞれの観点から製剤特性に合わせた適切な試験法を選択することが必要となる。本グループでは、包装完全性を損なう要因とその汚染リスクへの影響を整理し、そのリスク評価法としての包装完全性試験のあり方について検討を行っている。

  • RG-2 :注射剤異物目視試験 ※新規メンバー募集中!

本グループは、注射剤の不溶性異物について、日本市場における要求品質を満たすための保証方法を標準化し、ゆくゆくは国際的にも普及させることを目的として研究活動を行っている。その背景として、三局において異物の検査方法はハーモナイズしたものの、取り除かれるべき異物の基準が“たやすく検出される不溶性異物を認めてはならない”というあいまいな状況が存在する。また、日本では、注射剤の異物に要求される品質が諸外国と比べて高い傾向があることから、海外製造所で製造した製品について国内で追加の目視検査を実施しなければならない実状もある。現在、目視検査員の検出力を数値化し、その評価方法を標準化することを検討している。統一されたレベルの検査員による、標準的な品質保証手順を構築できれば、日本薬局方が求める“たやすく検出される不溶性異物”というあいまいな判定基準に対して目視検出力の客観的な適格性を説明することができ、国際的にも日本市場が要求する品質を実現しやすくなると考えている。

  • RG-3 :微生物迅速試験法 

医薬品及び再生医療等製品の製造施設には、製造工程における微生物学的な品質管理や環境モニタリングなどは重要であり、製品への微生物学的汚染のリスクを最小限にし、その環境と品質をモニタリングする必要がある。近年、微生物迅速試験法の価値が急速に認知され、第18改正日本薬局方参考情報やPIC/S GMP Annex1などガイドライン上での記載頻度も高まっており、微生物迅速試験法を活用した効果的で合理的な新しい微生物管理の実現が求められている。そこで本グループでは、微生物迅速試験法の考え方と活用方法などを研究し、その成果を継続的に発表することで、規制当局と製薬企業及びサプライヤーへの微生物管理における新価値創造へと寄与することを目的とする。また本グループはユーザー(製薬企業)とサプライヤー(機器供給企業)でメンバー構成されており、両側面からのアプローチによる製造現場等での実践導入と適格性を重視し、応変で応用可能な研究も行っている。

  • RG-4: PIC/S GMP Annex 1 環境モニタリング ※新規メンバー募集中!

PIC/S GMP Annex1が2023年8月より有効化されたことで、無菌製剤製品(再生医療等製品含む)の製造所では、Annex1の対応へ移行されることは明確となり、特にその重要ポイントして汚染管理戦略(CCS:Contamination Control Strategy)の開発と運用が求められる。そこで本グループでは、CCS開発・運用における「環境及びプロセスのモニタリング」に焦点を置いて、リスク評価に基づいた実用的な環境モニタリングプログラムの構築やAPS(Aseptic process simulation)の研究を行う。

  • RG-5 : バリアシステム ※新規メンバー募集中!

近年、無菌医薬品の製造現場は、アイソレータやRABSなどに代表されるような高度な無菌環境制御が可能な最先端のバリアシステムが導入されてきており、人を介在させない完全自動化された無菌グローブレスアイソレータの実用化もいよいよ目前にせまっている。このような医薬品製造技術の進展とともに、医薬品製造に関わる法規制やガイダンス等もより詳細かつ厳密な対応を求める内容に変化してきており、製造現場の実状との間にいくつものギャップが生じ始めているのではないだろうか。本グループでは、PIC/S GMP Annex 1の汚染管理戦略(CCS)に資するバリアシステムと無菌性保証の在り方について、サイエンスベース・リスクベースのアプローチで研究を行っている。

  • RG-6 : PIC/S GMP Annex 1施設構築と運用

従来より無菌医薬品の製造には患者帰結の品質保証やQuality Risk Managementを駆使した工程理解、データに基づく管理戦略の策定等が実践されてきたが、2024年8月に全体が有効化されたことからPIC/S GMP Annex1への対応が求められている。本グループでは、4章の設備(バリアテクノロジー以降を除く)、5-7章、8章の滅菌関連項を対象とし、PIC/S GMP Annex 1における要求事項に対する現状の施設構築および運用状況とのギャップ分析を行い、その結果を踏まえた対応方針の研究および実践的な事例検討を行っている。 

  • ATMP/再生医療研究分科会 ※新規メンバー募集中!

ATMP(再生医療等製品含む)は無菌医薬品と同様に無菌製品であり、その製造と品質管理においての要件はGMPで運用される。ATMPは医薬品製造に比べて、ロットが小規模でヒトの介在操作や自動化・機械化への技術的課題が多く、作業者の手技に頼る現状が存在する。またATMPは多種多様で原料(ヒト細胞)や最終製品でのバラつきがあり、ケースバイケースでの運用が求められる場合が多い。このような現状からATMPの産業化は未だ発展途上であり、特に製品の製造・品質管理において無菌医薬品とは異なる課題が多く存在する。これらの課題等を議論し世界標準へと導くための技術的ノウハウの開発やレギュラトリーサイエンスが急務だと考える。

本分科会では、ATMPにおける特有の課題について取組み、共通課題を密に議論を図る目的として東日本と西日本の2つの地区での活動を促進させるために、研究グループを設置し、ATMPの製造・品質管理に直面する課題や問題解決方法など研究し、その成果を国内外へ発表することで業界の活性化と産業化を促進させることを目的とする。またグローバルでの規制動向や対応についても研究しており、ATMPの産業化に直結する様々な課題についても取組んでいる。

  • RG-East : 東日本地区/研究グループ

当グループは基本的にリアルでのグループミーティング(1回/月)を主としており、東日本地区に所属を置いているメンバーにより構成されている。

  • RG-West : 西日本地区/研究グループ

上記同様に西日本地区に所属を置いているメンバーにより構成される。

メンバーについて

メンバーを募集しています。ご興味がある方は日本PDA製薬学会事務局までご連絡ください。

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