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バイオウイルス委員会

最終更新日 2025331
バイオウイルス委員会
委員長 伊藤 隆夫
副委員長 丸山 裕一
副委員長 菅原 敬信

バイオ医薬品や再生医療等製品の製造においては、ウイルス等の外来性感染性物質の混入防止策が必要であり、安全な製品の安定供給を実現するためには、様々な技術を多角的かつ戦略的に用いることが求められます。バイオウイルス委員会は、このようなウイルス等混入防止のための管理戦略や関連技術等に関する理解を深めることを目的として、20033月に結成されました。現在は、最新のワクチンや連続生産、次世代シーケンシングなど、時流に乗った新しいトピックスも取り入れながら、産官学からなる多様で経験豊富な約30名のメンバーが、“バイオ技術”と“ウイルス”をキーワードに活発な議論を続けています。委員会での研鑽内容は日本PDA製薬学会の年次大会、シンポジウム、業界雑誌などを通じて発表しています。なかでも、当委員会が主体となり継続して著述・編集を行っている『バイオ医薬品ハンドブック ~Biologicsの製造から品質管理まで~』(株式会社じほう)は第4版まで発行に至りました。

主な活動実績>

現在の活動は、定例会を、原則、毎月第2土曜日の午後に2時間程度実施しています。ここでは委員会運営に関する情報共有や意見交換が行われるほか、関連技術や規制に関す話題提供や外部講師を招いての勉強会などが行われることもあります。また、6つの分科会(新モダリティ、ワクチン、ウイルス安全性、連続生産、レギュラトリーサイエンス、次世代シーケンシング)が定例会に併せて研究調査活動に取り組んでおり、各委員はそれぞれ1つ以上の分科会に参加し、興味あるトピックスについて議論を行っています。各分科会の活動概要については、以下をご参照ください。

各分科会の活動紹介

新モダリティ分科会

新モダリティとして、開発や上市が進んでいる医薬品や治療法にフォーカスした活動を行う。レギュレーションや、使用される技術(製造および分析等)を考慮したうえで、業界内で話題や、問題として懸念されているテーマを取り上げて分科会メンバーと議論する。その内容を、バイオウイルス委員会、またはその外部の業界組織や人々と適切な形で共有する。新技術を用いた医薬品の品質、安全性、有効性を一層高め、より早く患者さんに届けることを後押しすることにより、業界の発展に貢献する。

次世代シーケンシング分科会 

バイオロジクス製造における次世代シーケンシング(NGS)技術の活用について議論します。特に、ICH Q5A(R2)で示された外来性ウイルス安全性評価へのNGS利用について、ICH Q2/Q14(分析法の開発/バリデーション)やICH Q9(R1)(品質リスクマネジメント)の考え方を踏まえ、GMP製造への実装や規制対応の留意点などについて検討を行います

ワクチン分科会

新しいワクチンの特徴、製法、品質管理及び物性分析の手法、安全性/有効性評価方法についての理解を深めることを目的として、分科会活動を行っています。特に近年、進展が著しいこと、 また、 2020年から世界で猛威を振るったSARS-CoV-2パンデミックによってワクチンに対する関心が高まったこと、さらには、mRNAワクチンという新技術が注目を集めていることなどから、「ワクチンに関する最近の話題」に注目して、関連情報の収集と発信に取組んでいます。

ウイルス安全性分科会

バイオ医薬品等のウイルス安全性に関する国際動向に関する情報収集と、それをもとに分科会メンバーで深堀・研鑽を行い、国内業界への情報発信活動を行う。20年ぶりに改定されたウイルス安全性ガイドラインICH Q5A(R2)について、改定Topicとして、Prior Knowledge活用における解釈や実装における留意点等にもフォーカスして検討する。

連続生産分科会

バイオ医薬品の製造及び管理に焦点を当て、2017年の活動開始当初より国内外の最新手法および先端技術を継続調査しています。グローバルの潮流を様々な視点から議論し、連続生産を含めた次世代バイオ医薬品製造の実践に関する有用な情報の発信に取り組んでいます。

レギュラトリーサイエンス分科会

バイオ医薬品の品質、有効性及び安全性の評価における問題点についてレギュラトリーサイエンスの観点から調査し解決に役立つ提言を行うことを目指して活動をしています。

 

バイオウイルス委員会協賛活動

新モダリティCMC研究会

急速に発展する新モダリティ医薬品においては特にCMCの知識、規制情報、戦略に関する経験者が国内で不足していることが指摘されていますが、バイオや低分子医薬品のCMC分野の品質設計、分析技術、製造技術、薬事、CDMO、関連サプライヤーなどの幅広い分野の経験者からの転身者がそれを埋めることも期待されています。しかしながら従来モダリティ経験者に専門の再教育を行う機会やリソースは限られ、特に教育提供側の人材はわずかしか見当たらない現状があります。この課題を解決するためにこの研究会では、少ない専門家が情報提供側ボランティアとなり、また参加者それぞれの経験や収集した情報を共有しながら、相互に研鑽しあう活動を20248月より毎月実施しています。メンバーは日本PDA製薬学会のバイオウイルス委員会を中心に、関西勉強会、開発QA委員会、原薬GMP委員会、無菌製品GMP委員会など、委員会横断的に集まっており、専門背景も経験知識の深さも多様ですが、興味が一致して集まり、活発な勉強会になっています。この会ではFDAガイダンスの読み込みほか情報共有と様々な課題の解決を目指し、最新の規制動向や成功・失敗事例、必要なデータの収集方法、海外当局とのコミュニケーション戦略なども議論しています。

メンバー募集について

※ご興味があり参加を希望される方は、日本PDA製薬学会事務局にご連絡ください。

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